―お次にアニメそのもののこともうかがわせていただきたいのですが、現在オンエア真っ只中ですが、この作品についてはどんな思いでいらっしゃいますか。
久:私、毎週オンエアをいち視聴者として見ているんです。アフレコしていて、原作も読み込んでいて、お話を知っているのに、オンエアで観ると、またドキドキして、毎回毎回感動してます。それが本当にすごいことだなあと思います。
茅:画面からスタッフさん達の愛を感じますね。「3月のライオン」がすごく好きなんだなあという思いが伝わるので、そういう作品に自分も参加出来るのが嬉しいです。あと今日お越しいただいているお客さまにも女性の方もいっぱいですけど、棋士を中心に年配のしぶいおじさま達がたくさん出てくるじゃないですか。そのおじさま達が非常にかっこいいんです。それと私もニャー将棋のかわいさにはやられました(笑)
久:途中でエンディングがニャー将棋に変わった回もあったのが斬新でしたよね。
―ニャー将棋音頭は、茅野さん花澤さん久野さんに歌っていただきました。
茅:はい。最初に香菜ちゃんが録って、次に私が録って、最後に久野ちゃんが録ったんですけど、すでに香菜ちゃんが歌っている音を聴かせていただくととてもかわいくて、これにどうやって私があかりさんとして歌っていくのかというのがまず大変でした。いろいろ試行錯誤した結果、あかりさんもかわいいイメージで歌わせていただきました。そして、最後に久野ちゃんが入ったら曲の「みんなのうた」感が増して、あまりのかわいさに感動しちゃいました。
久:私はレコーディング順が最後だったのでお二人の歌を聴きながら録ったのですが、ちっちゃい子の演技で、モモのままで歌うというのが実はすごく大変でしたね。あどけない感じも残したいけど、それを全開にしてしまうと音痴にも聴こえかねないので、そのバランスがとても難しくて、どういう風に歌うのがモモちゃんらしいのかなって色々考えながら収録しました。
茅:しっかりモモちゃんになっていましたよね。
久:不安で不安で仕方なかったので、そう言っていただけてよかったです。
茅:あの歌のフルはどこかで聴けるんですか。
―なんと現在、配信でフル音源が発売されています!
茅:全部の駒を紹介しているのをぜひ聴いてほしかったので、嬉しいですね。
久:映像もすごくかわいかったですよね。奥行があって。
―あれはフル3Dでモデリングして作っていただいています。なので、将棋ニャー達はいくらでも動かすことが出来ます!
茅:すごい! ちなみにもう皆さんご存知かもしれませんが、川本家のニャー達は私達が声をあてさせていただています。
久:茅野さんはクロちゃんで、香菜ちゃんがミケちゃんで、私がシロちゃんです。
茅:トラちゃんも香菜ちゃんがやっているんですよね。私は最初、アニメでニャー達がしゃべるとは思っていなくて、さすがに字で出るだけとかかなと…。
久:漫画では台詞があるけど、まさかアニメでも声がつくとは。そして、私達がやらせていただくことになるとは!(笑)
茅:それがかなり驚きでしたね。第1話のアフレコの台本に兼ね役で書いてあったんですよね。それで初めて「ニャー私たちがやるんだ!」と知って。
久:ああ、この役もやらせていただけるんだと思って、嬉しかったです。
茅:嬉しかったですよね。ニャー達も、ちょっとリアルな猫の声から楽しい感じまで織り交ぜながら、楽しく演じさせていただいています。あと擬音とかもやらせていただいていますね。
久:そうなんですよね。「ぱきっ」とか「もっちり」とかの効果音も、3姉妹役の3人で鼻をつまみながら(笑)
茅:せーの!って掛け声とともに(笑)
久:いつも茅野さんが、せーの!って言って下さるんです。
茅:結構難しいんですよ。ドキドキみたいなのも、声で表現するとなると、テンポ感も合わせないといけないので。
久:その都度、音響監督の亀山さんから指示をいただいていますし、3人でも相談もしますよね。
茅:それを相談しながらするのも、このアニメでは楽しみだったりするんですけど、3姉妹が出ていない回のアフレコは大変なんですよね。
久:アフレコに香子役の井上麻里奈さんお一人しか女性役のキャストさんがいらっしゃらないときがあって、麻里奈さんがお鼻をつまんで3回収録なさったそうです!
―第9話ですね。井上さんがちょっとずつ違う効果音を、3回演じて下さいました。
茅:すごくレアな回なので、ぜひ耳を澄まして効果音に注目していただきたいです。あとは零くんの幼少期役を演じている内山夕実ちゃんが効果音に参加しているときとか。夕実ちゃんも最初はとまどいながら収録していましたよね(笑)