零のマンションの近くの観測所のところは、あそこに僕は一日いれますね。
私もずっといられる場所があるのっていいと思うので、月島に住む人が羨ましいです。
月島のタワーマンションに住んでいる人達が羨ましいですよ(笑)。ちょっと行ったら、ああいう場所があるなんて。
川は座っていると、それだけで落ち着きます。ベンチもあって座っていていいところですし。1人になれる場所って意外に東京にはないですよね。舞台を月島にしていてよかったです。最初、鎌倉を舞台にしようとも思っていたんですけど、資料写真を撮りに行きづらいので月島にしたんです。でも、取材しに行ったら、絵になるところばかりで、なんて素敵な所なのだろう…と。
あの辺に住んでいたら、本当にいいですよね。
アニメでの月島の描写のされ方も、ぜひ注目ですね。美術も楽しみです。
私、『〈物語〉シリーズ』の背景も大好きなので。湾岸みたいなところで羽川さんが白い猫になっていたり、パジャマで対決するところの晴海ふ頭みたいなところとか公園とか。それに団地や橋の風景なども本当にかっこよかったです。
それが『ライオン』ではどうなるんだろうと、とても楽しみです。
今回は零の住んでいる部屋と川本家と将棋会館の背景の空気感を、変えたいんです。それぞれ違うと思うんですよ。零が1人でいる内向的な場所と、リアルな戦いの場である将棋会館と、今のところまだほんわかしている川本家のギャップを出して、それがうまくトライアングルとして成立するような世界にしたいとは思います。
零くんが住んでいるところが新川という地名なんですけど、倉庫やビルが多くて民家は少ないんです。
確かに川本家の住んでいるところは、駄菓子屋があったり、すごい懐かしい昭和風な感じがしましたけど。
あの赤い橋のそばに駄菓子屋があるのが、すごいよくて。
対して零のいる場所は黄昏やすいような、本当は黄昏たらいけないかもしれないけど、彼はその場所にあえて行くのかなと。
知り合いの男性の漫画家さんたちがそうなんですけど、ファミリーが住んでいるところに住みたくないって言う人もいるんですよ。見かけるとほんわりしちゃって、ハードな物語を描いているのに引きずられて描きにくいから、ファミリーのいない倉庫ばっかりのところに行きたいっていうのを聞いて、→