3月のライオン March comes in like a lion

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そこは逆なんです。2000年に『ソウルテイカー』 というのと『コゼットの肖像』 というオリジナルをやったので、オリジナルの方が過去やっていたんです。

そうなんですね。でも、『まどか』を見ちゃったら、こんな自由ですごいものを作っちゃったら、もう他人の漫画原作を動かすのは嫌じゃないのかなと。

いつも思っているのは、自分は作家ではないので、そこに分け隔てはないんですよ。

なるほど。

それよりも、売れるもの、話題になるものをやりたいという思いが、ある時期を経て、どんどん強くなっていきました。

その時期は、『まどか』の頃ですか?

いえ、『ソウルテイカー』『コゼット』とかをやったときですね。頑張ったけど、思ったほどには話題にはならなかったんですよ。話題になってくれれば、やっぱりスタッフ達の労もねぎらう形になるんじゃないかなあと思っていて。話題になるもの、みんなが喜んでくれるものを…というところに気持ちが向かっていっている時だったから、それで原作物ありの作品とかもシャフトに来てやったんです。そういう意味で言うと、その後って、ずっと原作物を、『絶望先生』もそうですけど、『ぱにぽに』とか『ネギま!?』とか『ひだまり』

だったりね、そういうのをずっとやってきて、久々に『まどか』はオリジナルをやったという経緯ですね。たまたまヒットしたからよかったものの、ヒットしなかったらまたオリジナルの目は消えてしまうのかもという感覚です。(オリジナルは)ちょっとそういう意味では、消極的かもしれません。

やってもらえないんだろうな、そうだよな…と思っていたところで、新房さんとシャフトさんに作っていただけることになって、私は今とても幸せです。

6 お互いの作品への出会い

『3月のライオン』アニメ化のお話が届いたとき、新房監督はどう思われましたか?

他のがどうこうというのではなくて、ビッグタイトルだから、新連載が始まるときにも、電車の中吊りの広告で見ていて、それもすごい印象的だったし、「えっ、あれが自分達のところに話が来たの?」と思って驚きました。

TOP 3月のライオン連載インタビュー企画 羽海野チカ[漫画家]×新房昭之[アニメ監督]

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